それはロングツーリング中に突然発生。というか、気が付いた。
「あ、ヘッドライトが点いてない!」
気付いたのはトンネルの中。バイクのメーター部が光ってないことに気付いたから。
あれ?ライトのスイッチは在ったっけ?
などと寝ぼけたことを考えながら、トンネルを出たところで、停止。
ロングツーリングの計画がパ~か?とか、最悪の事態がヨギリつつ、冷静にバイクをチェックしました。他の灯火類(ポジション、リア、ブレーキ、ウィンカーなど)は全て点灯している。ヘッドライトだけ点灯していない。FZ1 FAZERは2眼ライトだが、両方とも点灯してない。
ここで、「あ!」と過去の不具合の記憶がよみがえった。もうかなり昔だけど、似たような現象があって、修理したんだっけ。
で、フロントカウル左側にライト類の配線が通ってるので、そこに手を入れて配線を押してみた。
お、点いた!!! うわ~同じ現象だな。
押したり、触ったりすると、点いたり消えたりする。
う~~ん、コネクタ部分の接触不良っぽい。とりあえず、ビニールテープでコネクタをカウルに押し付けて固定。点灯しているようだ。
実はツーリングは、この応急処置で乗り切りました。
帰ってから、車検のついでに、この修理を依頼したのだが・・・。バイク屋は、YSPです。
1回目のYSPへ入院
メカニックさんによれば、車検前の整備で、コネクタ内部をチェックしたところ、コネクタ部分に若干の腐食があり。これを磨いて落とした後、接点復活剤を塗布。元に戻したところ、ヘッドライトは点灯している。
車検は、車検場への持込だが、検査は無事に通過。
ただし、腐食は完璧にとれたわけじゃないのと、「配線に若干の焼け」があるので、今後も何かでるかもしれない。また、消費電力を抑えるために、ヘッドライトをLED電球に変えるのもいいかもしれないとのことでした。
なるほど、と思い、バイクを引き取って帰宅しようと思って走り出したところ。
あれ?ヘッドライト点いてないじゃん
なんと!、治ってなかった。
トンボ返りでバイク屋に戻り、担当メカニックさんに
「治ってないけど」
と頼んでみてもらったところでは、
・たしかに点灯してない
・コネクタを押すと、点灯する
・コネクタ部分が熱をもってきた
ということです。車検の時は点いてたんだけどな~~とメカニックさん
おそらくだが、接触抵抗が多く、配線が熱をもってきてるってことか。なんかヤバそう。
とりあえず、その場は、もう一度、預けました。
2回目のYSPへ入院
修理途中で連絡をもらったりしたのだが、治ったようなのでバイクを引き取りにいき、説明を受けました。
・コネクタから鉄芯を引き抜いてチェック
・コネクタの鉄心内部のスプリング部(押し付ける部分)にグラつき
・配線にコゲあり
なので、該当する配線をコネクタから取り出してギボシ端子へ交換した。交換した配線は、2本。
・ヘッドライトの電源供給ライン
・アース
他の端子は、鉄心部が、まだ大丈夫だったので磨いて元に戻したそうです。実はこれ、10年前に発生した故障とまったく同じでした。
FZ1はカウルを外せるようにコネクタ化されてるんですが、その部分が弱いようです。コネクタは2個あるんだけど、1個は防水コネクタだが、今回トラブルのコネクタは、普通のコネクタなんだよね~。
これが分解中のコネクタ。鉄心部が見えているのが、今回のトラブルのコネクタの中身の鉄心。その下に見えるのが防水コネクタ。カウル側が凸部で、ボディ側が凹型ってところ。
なんで両方とも防水コネクタにしなかったのか? YAMAHAよ。
別の角度から撮影。こちらのほうがわかりやすい。コネクタの鉄心部が腐食してるのと、サビ?あるいは、コゲ?みたいのが付いてる。痛んでるのがわかります。
鉄心部を切り離し、ギボシ化するところ。この後、配線を若干延長し、ギボシ化している。
あくまで想像だけど、元々、ヘッドライト電源部は、消費電力が高い中で、水分の混入や、振動などにより、熱をもってしまい、それにより鉄心部が弱って曲がってしまい、接触不良を起こした。接触が悪いので余計に熱をもって、以下くりかえし・・・・。
まぁ、一言で言ってしまえば、設計が悪いのかもしれない。古いバイクでとっくに保障期間も切れているので、とやかく言ってもしゃーないけど。
ネットで調べると、「古いバイクあるある」ってヤツで、ハーネス類の劣化による接触不良は、ありがちらしい。配線を新品交換するか、コネクタ類を自力で付け替えてキレイにするなどの対策があるそうだが、旧車へ乗るときの宿命みたい。(笑)
それにしても、私は2回目の事象なんですよね。
1度目の記事はこちら。
1度目も今回と同じで、コネクタ内の接触不良で、1次対処としては、該当する配線の外だし+ギボシ化でした。ただ、この後、YSPがメーカーと交渉してくれて、補償期間内でもあるので、無償でハーネス交換をしてくれたんですよ。
1度目は、新車購入後、2年半で発生したけど、今回は、そこから10年ぐらいたってる。まぁ、だいぶもったけど、さすがに経年劣化も否めないところです。
作業自体はシンブルなもんで、いわゆる電子工作なんだけど、手間はすごいかかったようです。一生懸命作業してくれたメカニックさんには、敬意をあらわしたい。でも、かなり高く付きました。しょうがないことではあるが、古いバイクに乗るのは、金もかかるねぇ。
なお、懸念としては、これ以外にも電気配線やコネクタはたくさんあるわけだが、同様に痛んでいる配線がある可能性はある。でも、電気配線の不良って、予兆があるわけじゃないし、事前の検査では正常に見えてしまう。予防みたいのは難しい。さて、どうしたもんか。
今回、ロングツーリング中に発生したけど、何とか乗り切れたのは、運が良かったかもしれないしねぇ。
とりあえずの対策としては、
・雨の日は乗らない
・天気が雨になった場合は、カウル内側に雑巾でも貼りつる。
・洗車するときは、水をジャブジャブかけないで、濡れ雑巾などで丁寧に。
などだろうか。
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