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2010年9月20日 (月)

CBR600RRに乗る

大型自動二輪免許で乗れるバイクは数多くあるが、その中でもSS(スーパースポーツ)というジャンルは憧れであり、一度は乗ってみたいと思っていたバイクだ。

その中でもCBRはすごく魅力的なスタイリングをしている。ホントはCBR1000RRに乗ってみたいと思ったのだが、
 「いきなりリッターバイクは荷が重いかも?」
と思って、弟分であるCBR600RRをレンタルしてみることにした。評価記事をいくつか読んだが、CBR600RRは、SSとしてはハンドル位置も少し高めであり、取っ付きやすいということも選んだ理由だ。

 

 

 

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第一印象は、
 「やっぱ、カッコイイ」
というところかな。600ccとは思えないコンパクトなスタイルだが、内に秘めた潜在能力の高さを感じさせるそのスタイリングは、一目惚れしてしまう。その反面、走るという事以外はあまり期待出来なさそうだ。

説明を受けたが、収納はタンデムシートの下にわずかにある。レンタルしたバイクはココにETC本体が設置されており、ほかには車検証しか入らない。ヘルメットホルダーも無い。まさに硬派。走るためのバイクだろうか。

 

 

 

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レンタルで借り受けてから、まず最初に押してみた。
 「軽い!」の一言。
カタログスペック的にも十分に軽いのだが、ホントに大型か?と思えるぐらいの軽さだ。押した感じは250ccだもんね。

その後、初めて跨がってみたが、ちょっと左にコケそうになった。何とかこらえたけど、危ない危ない。いきなり立ちゴケというワケにも行かないしね。

足つきは身長173cmの私では、両足の場合はカカトがわずかに浮く程度。特に怖くはない。シートは堅めでやはり長時間の運転はちょっとつらいか?と思ったり。

エンジンをかける。エンジン音は並列4気筒ということでCB400などで良く聞く電気モーターのような音だ。この音、好きなんだよね。ただ、排気音は後方から聞こえる。マフラーがリアフェンダーの所にあるからだろうけど。

 

 

 

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さて走り出した。まずは、様子見だ。ところが、走り出した瞬間、真っ先に思ったのは

 

 「こんなバイクを借りて、後悔!!」

 

だった。

ホントに後悔した。こんなバイクを8時間も乗り続けるのは苦痛かもしれないと。

今までに経験したことのない極端な前傾姿勢。頭がバイクの先頭にせり出す感覚。ハンドルを持つ手に上半身の体重がかかり、腕にかかる負担が大きい。この前傾姿勢のまま走り続けると、肩コリにも心配だ。また、腕もいつまでもつか?なんてことが頭の中を駆け巡った。ちょっとブレーキをかけると、そのまま前に体が滑る。そのまま前に放り出されそうな感じもあり、ちょっと恐怖感を覚える。

そうは言っても、借りてしまったものは仕方ないので、このまま箱根に向かうことにする。三連休なので、道路も混んでる事が予想される。東名は避けて第三京浜+横浜新道+保土ヶ谷バイパスで移動し、東名の横浜ICから入ることにした。



高速に入ってからバイクの性能を確認してみる。ぐっとアクセルをひねると、もう失神しそうになるぐらいの加速感を得られる。もう、ほんとに怖いぐらい。国内仕様は性能をワザと抑えてあると評価記事に書いてあったが、
 「十分じゃないの!?」
と思えるぐらいだ。途中、加速感にホントにいっちゃいそうになって、アワててアクセルを戻して自分を取り戻した。


加速がすごい反面、シフトショックがけっこう来る。それもミッションじゃなくて、後輪の方から。クラッチのつなぎ方がヘタということもあるけれど、シフトアップ/ダウンの両方でもけっこうショックが大きいのが気になった。

 

 

 

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また、バイクの振動がすごい。なんかビリビリ伝わってくる。高速巡航中でも、この振動に最初はかなり戸惑った。こんなにも振動がくるのか?ほかのバイクでは感じなかった感覚だろう。なので、あまり高回転にはしにくい気がした。

そしてブレーキはよく利く。特にフロントブレーキは本当に。軽く引いただけでガツンとかかり体が前に飛びそうな感覚を覚える。コワイコワイ。

 

 

 

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第三京浜を走り終えてから、保土ヶ谷PAでちょっと休憩。なんと、そこで立ちゴケを目撃。

ちょっと一服しようと思って止めてバイクを降りた瞬間に、後方から
 「ガシャン!」
という音がきいて振り向いたらバイクがこけているじゃないか! しかもバイクはCBRだ。

コケタ人はバイクの下から脱出し、バイクを起こそうとするがなかなか起きず。その後、年配ライダーの人がヘルプに駆け寄り、いっしょに起こしてあげてた。

自分は、何をしていいかわからず、その場で固まっていたが、
 「そうか、こういう場合は助け合いだな」
とちょっと学習した。それにしてもCBR1000RRでこけてしまうとは。自分も気をつけないといけないな。

渋滞もけっこうあったけど、何とか箱根に到着。2時間半かかったけど。

 

 

 

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箱根のターンパイクは、けっこう混雑していて思った程、スピードが出せなかったが、このバイクの旋回性能の素性の良さはわかったと思う。

バイクが軽い。本当に軽い。感じとしては250ccバイクのようだ。右に左に倒すのが楽で、自分ぐらいの腕前でもけっこうよく曲がる。路面にタイヤが安定してグリップするかのごとく、きれいに曲がってくれるので、ちょっと腕前に酔ってしまったが、これ、腕前じゃなくて、バイクの性能なんだよね。

そういえば、このバイクはよくエンストする。自分の腕前かもしれないけど、本当によくエンストした。2回連続エンストもざらで、全部で何十回したかわからないぐらい。自分は教習所でもエンストした経験は、1~2回ぐらいなんだけど。この手のレースを意識したマシンってフライホイールが軽いので発進時にはエンストしやすいと、どっかに書いてあったかな。

箱根はツーリングチームがたくさん来てた。

 

 

 

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まさにツーリング日和。アチコチのバイク団体が来ており、すごく賑やかだった。また、家族連れのドライブツアーも多く、箱根ターンパイクの終点駅の大観山ドライブインがこんなに賑わってるのは初めて見たと思うぞ。

 

 

 

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この後は、箱根から湯河原の方へ抜けて、そこから真鶴ブルーラインと思ったが超渋滞で断念。下道を回り、西湘バイパスを抜けて帰ってきました。今日は、どこに行っても必ず渋滞があり、CBRのようなバイクには非常に過酷だ。

 

 

 

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最初はどうなることかと思ったが、数時間も乗ってるとだいぶ慣れてきて、恐怖心は無くなってきた。前傾姿勢にも慣れて来たし、「違和感」も無くなってきたが、それにしても疲れるなぁ。

 

ツーリングも終盤になってきて、クラッチを握る手の感覚の異変に気がついた。手がなんかしびれており、クラッチを握るのはツラくなってきたのだ。もう、さくっと握れない。停止毎にギアをニュートラルにして手先を休ませる始末だ。発信前にギアをローにするためにクラッチを握るが、「よっこらしょ」と体全体を使わないといけないぐらい。もう、限界か?と思ったりする始末。

それでも何とかレンタルバイクを無事に返却し、ホッと一息。もう体中が痛い。

左右の手のひらの皮がむけそうだ。クラッチを握る左手は筋トレ状態で、もうしびれてるかんじ。肩はもうパンパン。腕にもかなりの負担があったようで、じんわりと筋肉痛。さいわい、腰は無事かも。シートで接している内股も痛い。

CBRのようなスーパースポーツというバイクはレースで勝つために生まれたようなものだ。車で言えば、フェラーリ? あ、ホンダだからNSXのようなものか。こんなスパルタンなバイクを免許取り立ての初心者が運転しても荷が重いという事を思い知りました。

まさに乗り手を選ぶバイク。

 

 

 

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このバイクを今でも欲しいか?と言われたら、
 「ちょっと無理」
となるか。前傾姿勢の疲労感が半端ないのと、このありあまるパワーは自分には荷が重いと思いました。またいつの日か、上達した自分で再チャレンジとしたい。でも、レンタルバイクシリーズは当分お休みになるかもしれん。?

 

総走行距離:220Km
走行時間:8H
燃費:18.5km/L

 

 

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