ヒットマン(2007年)が話題になってるようなので、レンタルしてみた。要するに殺し屋ということなんだが、はて?いかに?
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ネタバレを含むので、未見の方は、ここから先は見ないほうがいいです。
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物語は、「ヒットマン」となる主人公「エージェント47」が依頼された暗殺を遂行するが、これは実はワナだった。はめられた主人公が、組織から追われ、さらに警察からも追われる。主人公のヒットマンは、自分が追われる理由を探りながら、自分をはめたヤツラをつきとめ、逆にワナをはり、ケリをつけていく。そんなヒットマンの戦いを描いたアクション映画だ。
【大統領を狙うヒットマン】

ヒットマンを演じるのは、「ティモシー・オリファント」。このヒットマンは幼い頃から、暗殺者を育成する機関で育てられた生粋のヒットマンだ。でも、この俳優は目が比較的優しく、ゴルゴ13のような鋭い眼光というのは、ちょっと足りないかも。顔が優しすぎるような気もする。それにしてもスキンヘッドに後頭部にバーコードのタトゥー。目立つよ、このヒットマン。
【ヒロイン】

孤高の戦いを挑むヒットマンすがる娼婦のヒロイン、ニカ(オルガ・キュリレンコ)。そして銭形警部のようにヒットマンを3年間も追い続けるインターポール。いろんな登場人物が交錯する中でものがりは進んでいく。
【指令を確認するヒットマン】(目立つぞ、おい。組織特注のPCにはロゴも張ってる)

この映画は素直に面白いと思う。結構激しいアクションあり、見せ場ありと、見逃せない部分が多いので、見入ってしまった。主人公がどんな手を使ってワナをしかけ、そこにターゲットを追い込んでいくか?が見せ場であり、見ていて面白い。
【的に囲まれたヒットマン】(いったい誰が敵なんだ?)

ただ、謎が残ったんじゃないだろうか。大きいのは、主人公はナゼ組織にワナを仕掛けられたのか?
ということ。主人公エージェント47(フォーティセブン)は、有能なヒットマンであり、組織の中ではずば抜けた能力の持ち主だったわけだ。そんな彼が組織から裏切られ、逆に追われる立場に追い込まれる理由があるとしたら、それは2つ。
一つは有能すぎてしまい、いずれ脅かされる組織トップからの排除勧告だったという理由。次が彼の優しさを既に組織に見抜かれており、「早いうちに排除」されたということ。
このあたりは、たぶん「2」があるだろうから、その時に取っておくのかもしれない。
【すごい形相のヒットマン】

この映画では、ヒットマンがしかけるワナがどのようにされるのか?が面白いわけだが、実はストーリーの最初の段階で彼は大きな伏線をはってることになる。
彼は自分がハメられたと悟ると、すぐに計画を思いついたと思われる。
まず、ホテルが襲われると考えた彼は、拳銃をアイスボックスに隠し、ドアに爆弾トラップを仕掛け、敵の出現を待つ。警察がホテルに踏込み、それをかいくぐって脱出。でも目立つ殺人道具の荷物はわざと置き忘れる。優秀な警察(インターポール)がそれを発見し、中にある司教室のカギを見抜くと考えていたわけだ。
だからロシア大統領の弟を殺し、その葬式に大統領が登場しそれを狙うことも計画のうち。大統領が逃げるのも計画のうち。そしてカレを司教の部屋に連れ込み、殺害するのも計画のうち。警察が荷物のカギをみて、司教の部屋に駆け込むのも計画のうちだった。
そしてまんまと捕まったが、事前に貸しを作っておいたCIAから大統領の弟を殺した見返りに、インターポールの連行車を止めるスキを作ってもらい、まんまと逃げおせたのであった。。
また、殺したはずの大統領が「替え玉」ということは、わかってはいるが、その確証を得るためにも作戦も同時に進める。警察の幹部を捕まえて脅し、「大統領を殺せ」という指令を出させる。そして自分の命が惜しい警察幹部は、「大統領を殺せ」というが、それに対してヒットマンは、「いいのか?」と問う。「かまわん、どうせ替え玉だ」というセリフを言わせるわけだ。
【ヒットマンの勇姿】

というわけで、全て計画通りに進んだことになる。なるほど、まぁまぁ、練られたシナリオだと思う。でも、途中でよめちゃうんだよね。これ。だから、少しサプライズ不足だと思う。
本来、プロのヒットマンに期待するのは、「観客をもあざむく、シナリオ」じゃないだろうか。「えぇ~、そうくるか~~~」と言わせるようなサプライズを期待したかったが。
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